今と昔?

今と昔について
今を生きている私にとって、
現在「足りているもの」と「足りないもの」を
意識することは難しい気がします。
「昔は・・・」といっても
考える角度によって
今と比較になるかは変わってきます。
そんなとき
共感覚研究の第一人者として知られる神経科医師
リチャード・E・シトーウィックさんの著書を読んでいて
「今と昔」の比較として、ビビッとくる文章がありました。
「テクノロジー社会は人間がつくりあげたものだが、
 
 人間の精神が対処できないほど急速に変化して
 私たちの人間性を失わせてしまった。
 産業革命の時代までは、生活のテンポは許容範囲にあり、
 各世代の生活様式もかなり一定していた。
 だから個人は連続感をもって成長でき、
 それがしばしば豊かな精神生活の基本となった。(略)
 しかし現代は、テクノロジーが生活条件をあまりに急速に
 変化させてしまうので、ある状態にようやく慣れたと思ったら
 もう次がきてしまう。
 これが不安と置き換えの原因になる。
 どんどん変わる世界のなかで、安定性と精神的な深さを
 発達させるのは不可能だ。
 機械は人間の中核をなすものを奪うことによって、
 私たちが真に生きる深いところから私たちを連れ出して、
 皮相な生活のなかに捨て去るのだと私は思う。」
う~ん、意味深いなあと感じました。
こういう意識を持っているだけで
自分の行動の基準も変わってくる気がします。
でもまだまだ「豊かな精神生活」や「真に深いところを生きる」
ことは可能だと思っています。
確かに社会変化の速さを感じます。
毎日が忙しくすぎていくのかもしれません。
その毎日の中で少しでも
静かで落ち着いた時間を持てたら・・・
お仕事を沢山している方々のお話を聞いていると、
静かで落ち着いた時間を持つことで
多くの「ひらめき」があるようです。
ある方は、
「自分の欲を忘れて、心と向き合っているとアイディアが
 湧いてくる。」
とおっしゃっていました。
頭で考え過ぎると、逆に不安や焦りが出てくることが
あると思います。
自然体でいる時間をもつ習慣が
「豊かな精神生活」や「真に深いところを生きる」ことに
繋がるのかもしれません。