筋力の活性化

お客様から
「健康を考えた場合
筋力をつけた方がいいですか?」
というような質問をいただくことがあります。
私の考えでは、
筋力は適度に必要だと思っています。
筋肉を動かして
骨格筋細胞を活性化させてあげることは
身体全体の働きと密接に関連があるからです。
大まかに3つの関連性があげられると思います。
まず第一に
バランスのよい筋力は
身体をしっかり支えます。
整体で身体を整えても
バランスが崩れた筋力では
うまく支えられなくて
再び身体が歪みやすくなります。
筋力を活性化させるには
筋力のバランスを考慮することが必要です。
お客様の年齢や身体のバランスには個人差がありますので
お客様にあった筋力アップメニューを
お話しています。
第二に
筋収縮は、
血液中の糖の取り込みをする作用があり、
インシュリンとは別に
血糖値を調整する効果があります。
第三に
筋肉を動かすと
様々な生理活性物質を分泌して
それがいろいろな臓器の細胞に届いて
全身の代謝活性に影響することが
分かってきました。
ガンや神経変性疾患との関わり合いも
研究されているようです。
以上の3つとなりますが
その中で私が特に注目しているのが
第三番目です。
人間の身体は約60兆個の細胞で構成されている
と言われます。
それぞれの細胞が自分の役割を持っていて
細胞同士が連絡(シグナル)を取り合いながら
歩調を合わせて人体社会を作っています。
それはまるで人間社会のコミュニケーションのようです。
細胞同士のコミュニケーションがうまくいかなくなると
勝手に増殖するガン細胞ができたり
臓器の働きが弱ったりすることもあると思います。
しかし、このような細胞同士のコミュニケーションは
私たちの意識していないところで行われているので
意識的に細胞同士のコミュニケーションを高める方法は
多くありません。
意識的に筋肉を動かしてあげることで
いろいろな臓器の細胞と連絡が盛んになって
全身の働き(代謝)に影響があるとしたら
とても興味深いことだと思います。
ただここで注意していただきたいのは
「適度に筋力をつける」ことが必要ということです。
過度の筋力アップ運動は
逆に身体を歪める原因となりますので
無理をしないようご注意ください。