あるがまま
お客様から夜眠れない悩みなどの相談を頂くときに
思い出す本があります。
それは、岩井寛 著 「森田療法」です。
この本は、精神医学の医学博士である岩井さんが、全身をガンに冒され、
目が見えず、最後はほとんど手が動かないので口で書いた
最後の著書だそうです。
この本のキーワードは、「あるがまま」だと思います。
個人的な解釈ですが、つぎのような内容が心に残っています。
『こうでなくてはいけないというような自己規制にがんじがらめにされている
人が多いが、もっとおおらかに、自由に行動することが許されているはずです。
人間(自分)の醜さ、人間(自分)の弱さを「あるがまま」に認めればこそ、
人間の美しさ、人間の行動力の重要さ、いざというときの強さを
本当に知ることができます。
自分への「ゆるし」が拡大されれば、他者に対する「ゆるし」も拡大されて、
そこに人間としての暖かい連帯関係が生まれてきます。』
私自身、決断に迫られた時や悩んだときには、
「あるがまま」を思い出すようにしています。
現状の自分を認めてあげると、ふっと力が抜けるような気がします。
そして、自分の力を信じてやってみようという勇気が湧いてくるような気がします。
私たちは意識、無意識に限らず1日5万回くらいしていることがあります。さて、それは何でしょう?
「質問」と「答え」だそうです。
外の情景をジャッジ無しで見る、そして感じたものを自分のものとして受け入れられれば、「あるがまま」を見ることができるのでしょうね。
一輪の花を見て、何を感じるかは人それぞれ違います。
でもその花は、ただひたすらに花であることに徹しているのですね。
三河屋様
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりですね。
花も自然界では大切な一員だと思います。
同じように人それぞれにも必ず重要な役割があり、
その役割に気づき、行使していくことが、
人間としての生きがいとなるのかもしれませんね。
岩井さんは、
「自分の弱点を認め、自分自身の力を開放していくとこが、
最後まで人間としての尊厳(自由)を守ることです。」
というような事を言いたいのだと思いました。